ミューコマース無料相談

月次レポートはAIで作り、私が検算して署名しています

Shopify B2B公開: 2026-07-04

ミューコマースのsakiです。Shopifyで中小のBtoB(法人卸)向けストアを一人で作っているフリーランスです。この記事は、2026年7月に自分で組んだ「月次レポートを作る仕組み」を、隠さずそのまま公開するものです。AIで自動化していますが、最後の署名だけは自動化していません。その理由を書きます。

分析はAI、責任は人間です

毎月の売上レポートは、AIに下書きを作らせています。ただし、その数字が正しいかを別の仕組みで計算し直して確かめ、最後に「私が何を、どう確認したか」を書いて署名してから、お客様にお渡ししています。

分析はAIの仕事、署名は私の仕事、という分け方です。AIがチェック欄に勝手にチェックを入れることは、仕組みとして禁止しています。ここが、この仕組みで一番大事にしている部分です。

なぜ署名だけ自動化しないのか

白状すると、以前、実際の案件でAIにレポートを分析させていたとき、私はAIが出してきた数字が本当に合っているのかを、自分で判断できていませんでした。もっともらしい文章と数字が出てくるので、そのまま信じるしかない。いわば「任せきり」の状態でした。

これはまずい、と思いました。数字を渡す相手はお客様で、間違っていたら責任は私にあります。「AIがそう言ったので」は理由になりません。そこで、AIに任せる部分と、私が自分の目で確かめる部分を、きっぱり分けることにしました。

仕組みの中身(データ取得 → AI分析 → 検算 → 署名)

毎月1日、まず動くのは私ではなくパソコンです。

毎月1日、自動で:
① 売上・注文のデータ(CSV)を用意する
② AIがレポートの下書きを作る(署名欄は空のまま末尾に付く)
③ 別のプログラムが数字を計算し直し、下書きと合っているか照合する
④ 私あてに「署名だけお願いします」と通知が届く
──── ここから先は人間(私)────
⑤ 照合結果を見ながら、確認項目を一つずつ自分で確かめる
⑥ 気づいたことを所見に書き、確認した日と名前を入れて署名する
⑦ お客様に送る(送信は自動化していません)

③では、下書きを書いたAIに「もう一度計算して」と頼み直すのではなく、まったく別のプログラムが独立に計算し直して突き合わせます。同じAIに自己採点させても意味がないからです。①〜④までは自動、⑤〜⑦は人間。

検算で実際にやっていること(3つ)

(ここだけ少し細かい話です。読み飛ばしていただいて大丈夫です)

毎月、機械的に確かめているのは次の3つです。

  1. 元データと突き合わせる。 レポートに載った売上と注文数を、元のデータから計算し直した数字と照合します。ここでよく踏む落とし穴が一つあります。Shopifyの注文データは、1つの注文でも商品ごとに行が分かれて出てきて、金額は先頭の行にだけ入ります。全部の行をそのまま足すと、売上が実際より水増しされてしまう。だから、注文番号でまとめ直してから合計します。
  2. 先月のレポートと合っているか照合する。 今月のレポートに載っている「前月」「前々月」の数字が、先月お渡ししたレポートの数字とつながっているかを見ます。ずれていたら、どちらかの集計が間違っています。
  3. 大きく動いた数字を実データで確かめる。 前の月から30%以上増減した数字は、元データを実際に開いて確認します。大きな変化は「本当に動いた」か「集計ミス(期間のずれ・二重計上・単位違い)」のどちらか。先に集計ミスを疑ってから、本当の変化だと結論します。

お客様の顧客情報は、AIに渡していません

お客様の顧客情報(お名前・連絡先・取引先の会社名)は、この仕組みではAIに一切渡していません。

元のデータはこの仕組みの外側に置き、名前や連絡先を消す下処理を通してから使います。この下処理は人ではなく、決まった手順のプログラムが行います。個人名は記号に、取引先の会社名は仮の名前に置き換えます。本物の名前との対応表は、私の手元にだけ置きます。AIには見せません。所見を書くときに、私だけがその対応表で「これはどの取引先か」を確かめます。レポートに載せるのは集計した数字だけなので、この下処理で失われる情報はありません。

約束できないこと

はっきり書いておきます。このレポートは、将来の売上や、施策の効果を約束するものではありません。すべての取引を1件ずつ照合したものでもありません。約束するのは「何を、どう確認したか」だけです。

だから署名には、確認した項目・確認していない範囲・データをいつ取ったか、まで書き添えています。これは私が考え出したやり方ではありません。会計士や税理士が昔からやっている「確認したことに責任を持つ」型を、士業の堅苦しさだけ抜いて持ち込んだものです。成果は保証できませんが、確認の手順は保証できる。この線引きを、毎月の署名で守っています。

次の一歩

月額の運用契約では、毎月こういう形でレポートをお渡ししています。「AIで作りました」で終わらせず、私が検算して署名した状態でお渡しする、という中身です。

貴社のデータでどんなレポートになるか、実際の署名のつき方はどうなるか、といったところは、お問い合わせいただければ具体的にご説明します。


この仕組みは2026年7月時点で私が組んだものです。Shopifyやツールの仕様は変わることがあります。記事中の数字(毎月1日・検算3点・30%など)は私が設計した運用ルールであって、貴社での成果をお約束するものではありません。

ご相談ください

この記事のような実装のご相談は、無料のオンライン相談(約60分)で承ります。